PonoLipo 子育てチャンネル:自由が丘にある絵本と知育おもちゃのお店PonoLipo Shop 自由が丘から毎週1本ずつ配信していく「子育て応援」動画です。お子様の年齢・発達に合ったおもちゃと絵本の選び方・遊び方を、実際の絵本やおもちゃを通してお話しします。第30回目の配信は「4歳から6歳、ひらがなの読み書きにつなげていく絵本とおもちゃ 3」をご紹介します。
オミクロン株の感染拡大で撮影を中断しておりましたが、4月から撮影が再開されました。順次4歳から6歳までのお子さん向けの絵本とおもちゃと遊び方についてお話していきます。今回は、想像力を高め、自分で想像したものを言語化して、周囲の人に分かるように言葉にしていくという回路を開くのに、4歳から6歳くらいの時期に、最も適した物語創作遊びのおもちゃと絵本を紹介しています。ひらがなの文字を習得するところから発展して、自在に言葉を操れるようになるために重要な、イメージの言語化という回路を育むカードゲームなどをいろいろご紹介します。
日本では、「受動的に聴く」ということが、国語をはじめ、どの学習場面でも非常に重要視され、自分自身の考えやイメージを外に向かって「表現する・話す・語る」ということが、英語文化圏よりも軽視されています。PonoLipoでは、ここ数年、この動画でご紹介する「ものがたりカード」やオリジナルの言葉カードなどを用いて、4歳から10歳くらいの子供たちを対象にして、「物語を創作するワークショップ」を、小学校のアフタースクールや各種教室で開催して来ました。未就学児を対象にしたワークショップでも、小学校低学年を対象にしたワークショップでも、子どもたちは、自分の中から湧き出し溢れ出すような勢いで、物語りだします。これには、毎回立ち会う教育現場の方々が驚かれます。
英語圏の言語学習では、「聴く」ことと並行して、いやむしろ優先して、その子が「話す」こと、「語る」ことを大切なこととして尊重します。その子自身の内側から紡ぎ出されるものを表現するための言語能力習得が、まず優先されているのです。「日本の子どもはシャイで、自分の意見をはっきり言えないからダメだ」という話をされる方も多いのですが、言語学習の目的を幼児の頃から自己表現のためのものとして、想像したイメージを言語化し物語を構築していくという、創造性を育んでいく教育を実践していくことが大切ではと思います。
近年、小学校二年生の教科書に「物語を創作する」課題が取り入れられましたが、形だけ添え物として取り入れられているだけで、「その子自身が知りたいことを知り、聞きたいことを聴き、話したいことを話し、自分の内面から紡ぎ出すことが、最も大切で尊いのだ」という思想を基盤にした学習でない点、日本の教育現場の意識が、何も変わっていないのだなと、創作課題の様子を保護者の方や先生方から伺って失望しました。学校に過度に期待せず、ご自身のお子さまに、今必要なことを保護者が真剣に考えて、家庭での自己学習に力を入れていくことが必要だと感じています。幸いインターネットの発達により、家庭にいながら親子で、高度な家庭学習・自己学習を進めていける環境が整っていますから、ご自身のお子さまを他人任せにして、後になって悔やんだりすることなく、一緒に学んだり遊んだりすることを、ご自身も当事者として思う存分楽しんで下さいね。