世界のミュージアムが、さまざまなオンラインプログラムを無料開放しています。今日は、その第5弾として、Googleの「Google Arts & Culture」から、いくつかオススメのものをピックアップしました。
Google Arts & Culture
全世界80ヵ国の2,000を超えるミュージアムを画像やスライドショー、短い動画などで紹介しています。画像も美しく操作性も良く、オンラインで、いろいろな美術館巡りを楽しむことができます。日本語で楽しめるコンテンツもありますので、英語が苦手な方も、お散歩してみて下さいませ。
オルセー美術館<パリ>
1900-2013年オルセー美術館改装
1900年パリ万博の時に、万博開場近くに、ホテル併設の駅舎として。建築家ヴィクトール・ラルーの設計により建設されたオルセー駅とホテル。ホームが短すぎるなど、時代の要請にそぐわなくなった駅舎は、その後の利用を巡る紆余曲折を経て1973年に閉鎖されたまま、しばらくの間放置されていました。1970年代に幾つかのアートイベント会場として使用された後に、元の駅舎を生かして美術館に改装され、1986年12月オルセー美術館が開館しました。その駅舎建設から美術館として改装され、現在に至る経緯を美しいスライドショーで楽しく学んでいくことができます。解説など全て日本語で楽しめます。
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum Wien
「絵画芸術」
17世紀半ばに、フェルメールによって描かれた「絵画芸術」という作品を、画面をスクロールしていくだけで、その時代背景や象徴される文化的な意味合い、技法、描かれた題材の特徴などを一つずつ丁寧に解説して、フェルメールの描きたかったことについて思索を巡らせていくという仕立てのスライドストーリーです。美術を鑑賞するということの奥深さを改めて体感的に教えてくれる良い内容です。時間も5分ほどで、全て日本語で楽しめるようになっています。
京都服飾文化研究財団
華麗なるオートクチュールの世界
19世紀後半から現代に至る服飾の歴史が、美しいオートクチュールドレスの画像と日本語の解説で楽しめます。親子で、楽しくお喋りしながら服飾の歴史について学ぶことができます。おじいちゃんおばあちゃんの子どもの頃や若い時の家族写真などを広げて、当時のファッションや風俗について話を聴くきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
◆
「子ども達の学ぶ場」となるように、きめ細かい工夫が施されたミュージアムのオンラインプログラムは、自分で操作できるようになっていたり、自由に自分で探して読んだり、好きな動画を選んで観たりと、子ども達が、自身の好奇心をエンジンにして、能動的に学べるようになっています。クリックして、サクサク動き、どんどん探検して入り込んでいく感覚は、実際のミュージアムと同じような、出会いと発見、学びに満ちた体験となることでしょう。子どもだけでなく、大人にとっても、現実の美術館・博物館に行けない今、至福の時間を過ごすことができる奥深い学びの場として、オススメです。英語学習を兼ねて、この機会にぜひ親子でお楽しみになって下さい。